結婚式スピーチ例?新郎新婦の上司(係長)

福富君、みゆきさん、ご結婚おめでとうございます。

本日は、このようなおめでたい宴席にお招きいただき、心から感謝申し上げます。

新郎新婦の直属の上司として、ひと言ご挨拶を申し上げます。

お二人は共に、私が係長を務めております広報課の有望な若手社員であります。

ここの課員はどういうわけか、仕事のかたわら個性的な趣味に打ち込む人が多く、お二人もその例外ではありません。

普段はもの静かで穏やかな福富君を知る者には意外な感じがするのですが、彼の趣味は何と演劇で、友人たちと作ったアマチュア劇団では、毎年定期的な公演も行っているのだそうです。

また、みゆきさんは、ご覧の通りに大和撫子といった風情の控えめな女性ですが、じつはこの方がフラメンコを習っておられるというのですから、驚きます。

演劇とフラメンコの関連性などは、門外漢の私には想像もできないことですが、やはり人に見せる芸ごとであるという点では一致いたします。

お二人は、いつしかお互いの趣味を理解し合い、意識し合うようになられたようです。

じつは昨年の会社の忘年会の折り、私は福富君と三次会まで残りまして、仕事のことから世間話までいろいろと語り合ったのですが、その時に彼は、「みゆきさんは素敵な人ですね」と、いつもの静かな口調でぽつんとつぶやいたのです。

彼のその言葉は、唐突だっただけに私の胸に印象強く残ったのですが、それでも鈍感な私は、何も気づきませんでした。

ですから、今年になってお二人が結婚なさると聞いた時には、本当にびつくりしたのです。

しかし、よく考えてみれば、確かにこれほどお似合いのカップルはありません。

お二人は、共に冷静さと情熱を兼ね備えた若者同士であり、この相ふさわしい好一対が職場内から誕生したことは、私にとりましても、例えようもないほどの喜びであります。

これからは、和やかで楽しい家庭を作られて、一層仕事、そして趣味に励まれることを期待いたします。

お二人が末永く仲よく、充実した人生を過ごされるようお祈り申し上げまして、ご挨拶の結びとさせていただきます。