2014年2月アーカイブ


夫婦においては、仕事から引退した後には家庭内での役割分担が変わることもあるということや、人生の新しい目的を設定し直す必要があることなどを話し合っておくべきです。

そうすることによって、生活の変化によって生じるストレスを減らすことができ、二人がその後もいい関係を続けていくことがより容易になるからです。

かつて元気に仕事をしていたころには苦労もまた人生の喜びの一つだったとすれば、退職後の生活も、十分に準備して迎えることができれば、また喜びとすることが可能になるでしょう。

男性と女性の結婚後の良好な関係は、両者が対等であるという概念の上に築かれます。

対等であるということは、それぞれがお互いを独立した個人としてリスペクトし、大切にするということです。

たとえ二人が理想的なカップルでも、それぞれが追求している目標は異なっていておかしくはありません。

二人の強い結びつきは、片方が他方の犠牲になることなく、お互いが追求する目標をサポートしあうことによって生まれます。

ちょっと変わったカップルがいます。

彼らは七年前から一緒に暮らしていますが、二人はその決断をする前に、後々もめないようにじっくりと話し合いました。

どう変わっているのかというと、彼女は大企業に勤めるエリート社員でほとんど仕事中毒といえるくらい忙しいのに対して、彼はアーティストでいたってのんびりしているタイプなのです。

二人には収入の安定度の点でも大きな開きがあります。

そこで彼らは、お金のことや家事の分担についてすべて平等に分担するという取り決めをしました。

今のところ、このシステムはうまく機能しています。

結婚後の男女の意見の相違

結婚後の男性と女性の関係においては常に乗り越えるべき困難な問題があるのが普通であり、すべてが完全である必要はありません。

そこで私たちに必要なのは、事態が改善されて問題が解決する潜在的な可能性があるかについて、常に注意を払うということです。

持ち上がる問題はすべて解決しなければならないということではないし、意見の相違を完全になくそうと奮闘する必要もありません。

けれども、現在の問題が将来解決するかどうか、あるいは将来忘れることができるかどうか、または少なくとも重要なことではなくなるか、といったことには常に注意を向けている必要があるでしょう。

コーネル大学の調査によると、仕事から引退した人の多くは、その後何カ月も生きる目的の喪失感を味わっており、していた仕事が好きでなかった人でもそれについては同じだそうです。

そこで同大学の研究グループは、退職する人に対して、早めに人生の転機に対する計画を立てておくことをすすめています。

たとえ退職によってそれまでより生活環境がよくなる場合でも、長らく携わっていた仕事から退くときには苦痛が伴い、

その後も気分がすぐれない日がしばらく続くということを予測しておく必要があるというのです。